当財団は、「優れた新製品を低コスト・短納期で作りたい! 技術力を高めたい!」と思われている鳥取県内企業の皆様に、大企業の開放特許やノウハウ(技術・素材)を紹介する場を設け、鳥取県内企業の新たな事業創出を支援する「知財ビジネスマッチング」事業を実施しています。
この度、本事業を活用し、イナバゴム株式会社様がパナソニックホールディングス株式会社様との特許ライセンス契約の締結に至りましたので、お知らせします。
1.ライセンス技術の概要
本技術は、独自の渦巻き配線構造により、高い伸縮性に加え、堅牢性及び高い導電性を実現したストレッチャブル基板技術であり、IoTの進化により、様々なシーンに求められているフレキシブルなデバイス(表示やセンサー)を提供できることになります。
2.イナバゴム株式会社様による事業展開
当社は、感圧導電ゴムセンサ「イナストマー®」を開発し、販売しています。「イナストマー®」は、押さえる圧力に応じて電気抵抗値がデリケートに変化する技術を生かした製品です。現在、話題の自律型ロボットやペンタブレット、電子楽器など広範囲に応用され、圧力分布測定などの分野にもニーズは広がっています。
当社は、「イナストマー®」の用途分野のさらなる拡大を模索していたところ、知財ビジネスマッチングでパナソニックホールディングス株式会社様のストレッチャブル基板技術の紹介を受け、「イナストマー®」と本ストレッチャブル基板技術を組合せれば、新規なストレッチャブル圧力センサーの商品化ができると考え、今回の特許ライセンス契約締結に至りました。
本技術は、従来では適用が難しかった3D曲面への取付け性が改善できるため、当社は、今後、例えば、グリップの握り圧力測定用等のストレッチャブル圧力センサーの開発を進め、商品化を目指します。